入山は魚津から片貝川に沿って山の方に入っていく。去年の今頃は(毛勝山)片貝山荘のさらに奥まで車を乗り入れることが出来たが、今年は沢筋より流れてきた雪が林道を遮断していて、片貝山荘手前2kmmで車はストップである。河原にテントを設営し、仮眠をとる。午前4時30分に起床。 片貝山荘まで40分程かかった。僧ヶ岳への登山口は、さらにここより400m先の、阿部木谷出合の橋手前の「東又コース入口」の標識より入る。
登山口からいきなりの急登である。最初の300mの登りがとくにきつい。固定ロープが数多く張られているので、ゆっくり登る。久しぶりの本格的登山のY女子はしんどそうである。私と女房、I氏とY女子の2パーティーに分かれる形となる。I氏と、「僧ヶ岳を目安として先行し、テン場を確定したら、サポートに戻ってくる」と打合せて、Tパーティーが先に行く。 1200mを過ぎたあたりから雪が出始める。伊折山を過ぎた1465m地点が絶好のビューポイントである。振り返れば毛勝山が大きくそびえ、東には駒ケ岳、行く先には目指す成谷山から僧ガ岳への稜線が見渡せる。駒ケ岳の方は地形が急で雪もあまり留めていない。
1600mのピーク(成谷山)に出ると眼下に富山平野と富山湾が広がる。そこからは少し痩せてきた気持ちのいい尾根を2時間半ほど辿ると、1855mの僧ヶ岳頂上に着く(12:30着)。そこからは、北に宇奈月尾根が見える。夏にはニッコウキスゲの群落が見られる仏ヶ平まですぐである。駒ケ岳への稜線はアップダウンにとんでいて大変そうだ。雪庇も張り出していて、ルートどりを慎重にしなくてはいけない。私は女房を残し、Y女子のサポートに出る。
来た道を成谷山へと下る。20分ほど下ると、空身のY女子とI氏に出会う。荷はさらに30分程くだった立ち木にデポしてあるという。僧ヶ岳でのテント設営をI氏にお願いし、私はデポしてあるザックの回収へと向かう。回収地点から、僧ヶ岳への上り返しはさすがにバテた。僧ヶ岳へ戻ってみると、テントは設営してあり、I氏によるトイレも出来上がっている。水を作りながら、スコッチのオンザアイスをチビリチビリやっていると、富山湾に沈む夕日がオレンジ色に輝き始めた。
翌日はテン場を5時10分に出発。出発前に朝日に輝く背景をバックに写真をとる。一気に100mほどコルまで下り、北駒ケ岳へ登る。途中小ピークを二三越える。雪庇が張り出している所もあり、ルートどりを慎重にしなくては成らない。さらに駒ケ岳へは、フィックスしてある岩場を2箇所超えて1時間半で頂上に着いた。空身はラクチンである。下りは1時間でテン場に到着。テントキーパーのYさんより、美味しいコーヒーを頂く。 テントを撤収して、9時半に下山開始。
駒ケ岳頂上からは、白馬三山はもとより、五龍・鹿島槍が見渡せる。圧巻は、裏剣界隈でも最深部のサンナビキ山が感動ものだ。こんな素晴らしい山々が身近にある魚津の人々がうらやましい。金太郎温泉で汗を流し、立ち寄った
記録:HT