猫ヶ洞(標高1065,4m)

日 付 平成17年7月17日
山行者 KO(CL)TK(SL)TK(記録)
コースタイム 脛永橋 6:00 → 池ノ谷出会い 7:00〜7:30 → 二股 8:05
→ 尾根取り付き点 8:30 → 猫ヶ洞 11:40〜12:20 
→ 神又谷出会い 14:35 → 二股 15:30 → 池ノ谷出会い 16:05〜16:30 
→ 脛永橋 17:30

概念図

先月、沢で熊に出会った3人が懲りずに、またまた沢登りに出かける。
今回の行き先は猫ケ洞、(旧坂内村、土蔵岳の北西方向にある三角点で、地図に山名表記はない)夜叉ケ池に向かう池ノ又林道の途中、神又谷出会いが取り付き地点になる。
神又谷左岸に上流へと向かう林道が見える。
入り口にはロープが張られて中までは入れないので、ここに駐車して沢登りスタイルに変身、晴れ予想の天気は生憎の雨、雨具の上だけ着てOさんを先頭にK、私の順に林道を歩き出す。
地図上では支沢の三ツ谷へと林道が続いている筈なのだが、目の前の砂防ダムの所までしかなく途切れている。
少し戻り右手の尾根へと続く踏み跡をたどり、高巻いて上流に降り立つ。
この先、林道の痕跡はあるものの背の高い草に覆われた中に続く踏み跡(釣師が歩いたと思われる)をたどり二股から予定の三ツ谷入っていく。
なだらかな沢を暫くたどると正面に巨大な2段の砂防ダムが見えてくる。
手前が5m位、後ろが10〜15mはあるだろう、とても通過できるとは思われないほど、出鼻をくじかれたようで意気が上がらない。
結局、左岸を高巻くことになり踏み跡らしきところを登りだす。
急斜面を、木を掴みながら登りトラバースに移る。
急斜面のトラバースは不安定で危険、尾根を回りこんでダム堰堤の先まで行くが、下に見えるのは深く淀んだ湖面でここから下るわけにもいかず(沢登りでは泳ぎもありとは聞いているがこんな所を泳ぎたくない)、また先を見ると沢状に窪んだ斜面に掴める木は少なくトラバースを続けるには危険と判断、協議の結果、尾根をたどり山頂を目指すことになる。
急斜面は変わらないが、適度に掴める木があり登るのに好都合だ。
ナタ目、テープを見かける。
こんな尾根を登った人がある事に驚きを覚える。
背の低いシャクナゲが増えてくる。
歩くのに支障はないが、歩くに従いシャクナゲが大きくなり藪に突入、歩行速度が極端に遅くなる。
何処まで続くのか?(山頂に着く前に時間切れで下山することになったらどのようなルートをとろうかとまで考えてしまう)
なんとかシャクナゲ帯を通過して標高870m辺りの平坦地に着く。
傍らの木にペンキが塗られて境界見出し表が付けられている。
好都合なことに尾根に沿って道が上へと続いている。
木の間越しに目指す山頂(と思ったが手前のピークだった)も見えている。
道をたどり急登に入ると踏み跡も怪しくなり、最後は藪を掻き分け山頂の一角に出る。
ここからは笹混じりの藪漕ぎになるが、平坦地なのと目標地点が近いこともあり気分的に楽になる。
一旦下り登り返すと三角点の一つ手前のピーク、方向を修正して三角点に向かう。
踏み跡が現れ、少し先の小さなピークが猫ケ洞の三角点、1m四方ばかりの切り開きがあるが、展望は一切ない。
予定時間を少々オーバーしたが、狭い山頂で食事休憩にする。
動かないでいると寒さを感じるほどに気温が低い、早々に下山にかかる。
三角点の東側鞍部より木を掴みながら急斜面を神又谷の支沢を目指して下る。
沢水の流れる音が聞こえ出すとガレ場に変わる。
暫くはガレ場下りなので落石を起こさないように慎重に下る。
沢水が流れ出すと足元も崩れにくくなり落石の心配も少なくなる。
沢には付き物の滝が現れる。
5mほどはありそうな感じ、早速、懸垂下降の準備、1番目に降りることになる。
何回目になるだろうか、ザイルに体を預けられなくて棒立ちに近い状態だから足元が滑り易い、時間をかけ慎重に滝下に降り立つ。
最後のOさんが上手い、安定感がありしかも早い技術、経験の違いを思い知らされる。
その後は3mに満たない小滝が数箇所、1箇所でシュリンゲを使って下りた所もあるが、初級の沢程度のグレードなのだろう難所はない。
神又谷に合流後は滝もなければ、深い淵もない川歩きに近い感じ、順調に下り、二股から先は林道の踏み跡をたどり車に帰る。
帰りの車中でKさんの一言「疲れたけれど楽しかった・・・。」この気持ちが藪漕ぎの辛さも忘れて次の山行を心待ちにして山へ向かわせる原動力になるのだろう。

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