銚子ヶ口岳〜杉峠

日 付 平成17年6月21日
山行者 T.K
コースタイム 自宅 4:00 → 神崎川林道駐車地 5:50〜6:00 → 銚子ケ口岳 7:20 → 
杉峠 10:20〜10:30 → 大瀞橋 12:10 → 白滝谷出会い 13:35〜13:50 → 
風越谷林道合流点 14:50 →駐車地 15:00〜15:10 → 自宅 17:45
先月、銚子ケ口岳から大峠まで行った時に、その先のイブネへと続く稜線を歩きたいとの思いがあったが、朝明か、甲津畑に車をデポしなければ日帰りは無理だろうと諦めていた。
地図を見て銚子ケ口岳までをショートカット、その先のイブネ〜杉峠〜神崎川沿いの登山道を白滝谷出会いへと下り、杠葉尾へと周回するコースをとれば計算上では日帰りも可能と出た。(銚子ケ口からイブネにかけて藪漕ぎがなければ)
行動予定時間10時間ほど夏を控えて体力トレには好都合だろう。
早朝の林道、出来れば風越谷林道に車を乗り入れたいが、今日は平日、植林作業者の邪魔になってはいけないので神崎川林道の路肩にある空地に駐車し出かける。
取り付きは風越谷の植林作業用モノレールの所、急斜面にレールが架設され、これに沿って登る。
天気予報では晴れ予想だったが、生憎ガスで見通しも利かず周りの木々からは雫がポタポタ、足元も濡れだす始末、スパッツを用意してこなかったことが悔やまれる。
山頂手前の鞍部に出る。
当然のごとく真っ白で何も見えない。
前回と同じく造林作業道を通り三角点山頂をパス、北峰への尾根上に出て西峰へと向かう。
稜線上はほとんどが樹林帯の中、陽射しはなく、風も弱いので気持ちよく歩ける。
大峠までは前回歩いた道、その先は尾根の方向も先にあるはずのピークもガスで見えない。
大峠で休憩しようにも遮る物の少ない峠は風の通り道、陽射しが無い分ガス混じりの風は冷たく寒い、早々に歩き出す。
コース沿いに見かける小さな赤い杭(永源寺町遭難対策協議会が設置)と踏み跡、地形図とコンパスが頼り、ピークごとにコンパスで確認しながら進む。
舟窪辺りの下りの尾根でおかしいと思いながら右手を見ると稜線がうっすら見える。
間違いに気付きピークまで引き返し方向を確認して事なきを得る。
疎林の広い尾根は何処でも歩ける分道がわかりにくい。
この先、右手に崩壊地が見えてくる。
特徴ある地形は地図上でも確認しやすく現在地を把握する。
ここから先は痩せ尾根が銚子まで続く。
ピークごとに山名が付いているようなのだが、時折見かける文字の消えた指導標以外は他に何も見かけない。
急な登りの先で銚子の平坦地に出る。
左クラシ、右杉峠(迷い道と書き込みあり)の案内板があるだけ。
イブネにはクラシ方向に進む。
薄い踏み跡をたどると次第にハッキリした道になる。
周りは笹が立ち枯れていて疎らに残っているだけで歩きやすい。
ガスに包まれた平坦地に出る。
イブネの北端辺りに出たのだろうが、確認できる物がない。
ホワイトアウトとはこういうものなのだろうか、どの方向も同じに見えて行くべき方向がわからない。
幸い雪山と違い踏み跡があるので助かる。
天気が良ければ御在所が目の前に見えるので現在地をわざわざ確認することもないが、何処を見ても真っ白では少々不安になる。
ここがイブネ北端なら近くにクラシ山頂があるはず、踏み跡をたどりクラシと思われる方向に歩いて行くと一段高い所にクラシの山名表示板が見つかり現在地を確認する。
コンパスで方向をあわせ踏み跡をイブネに向かう。
樹林帯に入りイブネ北端の表示板がある。
見えている道をそのまま下り始めたが、一向に樹林帯からイブネの特徴ある風景に変わらない。(イブネに着いて安心したのか方向も確認しないまま下ってしまった)
コンパスで方向を確認すると別の方向に下っている。
どうも支尾根のバリエーションルートに入り込んだようで20分ほどのタイムロス。
登り返して先の表示板の所で方向を修正、今度は間違いなくイブネ山頂に着く。(天気がよければ御在所の展望台なのだが残念)
広い山頂部は背の低い笹が足元を覆い疎らに低木があるだけ。
何処が山頂なのかわからないが、こんな天候ではあえて探すまでもないと思う。
踏み跡はハッキリしているので方向さえ間違えなければたどり易い。
イブネから杉峠までは歩く人も多いのだろうわかり易い道が続いている。
杉峠で小休止、ここまででやっと全行程の半分、先を急ぐ。
根の平峠に続く道をたどりコクイ谷、水晶谷の分岐に出る。
指導標に水晶谷の道は危険路と書き込みがあるが、神崎川に出るにはこちらが近道、急斜面のトラバース道は狭くはあるが、それほど危険とは思われない。
鉱山跡の石組の脇を抜け、鞍部に出る。
道はこの先で急な沢へと下っている。
トラロープが張ってあり、これを頼りに下り,その先はなだらかな沢を神崎川合流地点まで下る。
下流を見ると左岸に道が見えている。
たどり難い所もあるが、川沿いを離れなければ道は見つかる。
高巻き部分もあり足元に注意して慎重に通過する場所もある。
前に通った事のある大瀞橋を過ぎ、この先、初めて通る道を進む。
ヒロ沢手前から道は右岸へと渡り白滝谷出会いまで続く。
渡渉地点は飛び石伝いに渡れるので問題ないが、右岸への取り付き地点(対岸は崖で下流に下りながら探す)がわからず、取り付き易い所から上に出たので道を見失う。
少しの間、道探しで手間取る。
ヒロ沢から白滝谷出会いまでは高巻き道が続く。(途中に天狗滝があるが、見物場所は危険につき進入禁止となっている)
白滝谷出会いは杠葉尾への渡渉地点、目印は対岸に掛け渡されたワイヤーに吊り下げられたゴンドラ(使用出来るか不明)飛び石を伝って楽に渡れる。
杠葉尾へは地図上の破線の道が続いているが、一箇所、崩壊地がある。
崩壊地を登り上にある道に出る。
尾根を越えた先で地形図には記載のない真新しい林道に出合う。
神崎川林道の延長部分だと思うが、確かめようもなく先に見える階段道の杠葉尾への案内板を見て沢沿いに続く道をたどる。
荒れた感じの瀬戸峠を越えて風越谷林道に降り立ち車に戻る。
杉峠から神埼川を下ってくる間には多くの沢を通ってきたので、ヒルをかなり警戒していたが、途中で1匹取り除いたくらいで少ないと思われる。
靴を履き替えていると左足に丸い血痕が1箇所、これぐらいですんで良かったとの思いと歩き通せた満足感に浸りながら帰路に着く。

概念図

山行記録にもどる