奥美濃山脈 遙かに

                                                  點名 中土倉1024.3m山行

参加者:KY、TK、他一般2名

 暖冬の今年は雪不足。此処まで入れば雪が在るだろうと高を(くく)っていたが、見事に大外れ。朝方の雨音(あまおと)でびっくりして起きる。小竹さんの方では大雨だったと言う。

 本巣縦貫道()知原駅(ちぼらえき)手前のポケットパークで全員揃って、越田土(おったど)に向かう。雨は上がっており、樽見辺りまで来ると其処以上の標高の山肌は白く化粧をしているのを見る。樽見を過ぎ松田を過ぎて下大須を通過しても積雪は無いが、隧道を出たら雪が降っている。トイレ付駐車場に車を停めて其処から歩いて行く事にする。

 林道が出来て架橋となり根尾東谷川を渡渉しなくてもよくなり、その分楽しみもなくなったか? 上大須ダムが出来た性か水量も少なく、飛び石伝いに行けれるかとも思う。ともあれ、楽して取り付けれる様になった事だけは確かだ。

 林道の法面(のりめん)に階段が造られていた。山仕事用だろうか。昨晩降った雪が冬山を物語ってくれる。低潅木が踏み跡に被さり歩き難い。取り付きからの1時間はきつい上りを強いられるのを覚悟はしていたが、それにしても暑い。降雪の中防寒服から薄手のジャケットに着替え、中途半端な積雪に足元は滑りながら650m辺りまで上がって来ると切り開きが東側から横切るように西に向かい尾根に沿って続いている。中電の鉄塔巡視路でなく境界に沿って造られている巡視路のようだ。帰りに尾根東端まで行って様子を見るがとても使えるような路ではなかった。

 尾根中央に沿った境界巡視路は再び東に向きを変えたので、立派に育った植林の中を行く事にする。西側は背の低い植林でとても歩けられるような状態ではなかった。植林帯を抜ける頃になると風が強くなり、再び着替えて防寒服を(まと)う。二次林の中を右往左往しながら彷徨(さまよ)う中、やっと輪環(わかん)を付けれる程の積雪量となり休憩も兼ねて装着する。陽射しと降雪は替わり番こに遣って来ては、まるで「北風と太陽」の様を見せてくれる。

 938mのピークまで上がると東に明神・ドウの天井の山並みが見え、北には今日目指す三角點を隠すようにピークが一つ構えている。尾根が右手に曲がりだす頃には痩せ尾根になり、風が強いのか積雪も減り、伐採した木々が邪魔をして何度も脚を取られる。

 やっと三角點のピークと対峙する手前のピークに達するが、一度下ってから藪漕ぎして頂上に到達し、8:30から12:00までの冬山での藪漕ぎに終着を覚える。到着時は陽射しが射していたものの、束の間の暖かさであった。

 下山は上りと違い変形した木や残されたぶな等の大木に見とれ、楽しい山行を終わる。今回終始先頭を遣ってくれた北川さんに拍手を送りたい。それにしても、この時期にこの標高で藪漕ぎをするとはねー。

 

            取り付きは雪がほとんどなかったが、しばらくして雪がでてきた。

 

                                雪の深い所は、膝まであった。

 

            下界では雨だろうが、山では雪であり難い。

 

      自然の造形美だ。

 

                                  充実した一日でした。