笛吹川・東沢・釜ノ沢遡行 甲武信ヶ岳

 

日時:2007081213

目的:沢で幕営したい(焚き火がしたい、酒が飲みたい)

メンバー:TH、KK

コースタイム:

12日;岐阜県庁300−甲府昭和IC(中央道)−西沢渓谷駐車場(6:206:40)−鶏冠谷出合(7:45)−乙女滝(9:33)−東のナメ沢(9:50)−西のナメ沢(10:30)−釜ノ沢出合・魚留滝(11:34)−両門滝(12:07)−幕営地(14:10

13日;幕営地(5:43)−1890m二股(5:59)−木賊山西南西ハイマツのジャングル(7:30)−木賊山(8:52)−甲武信ヶ岳(9:29)−戸渡尾根分岐(10:20)−1869m分岐(11:48)−西沢小屋(12:50)−西沢渓谷駐車場(13:10)−岐阜県庁(18:40

 

会の年間計画では、御嶽・兵衛谷の予定であったが、一泊2日では難しいので、去年鶏冠山に登ったとき以来、ポピュラーな東沢の遡行がしたいとかねてから思っていたので、今回の山行を計画した。

 

12日;

鶏冠谷出合から乙女滝手前までは東沢左岸の巻き道を行くが、これがけっこうのアップダウンである。前日に400CCの血液を献血した影響か、いつもの呼吸では無い気がする。この間1時間30分ほどであるが、東沢本流はゴルジュの連続らしい。今回は、最初から濡れるのは気が進まず、巻き道をとった。いつかは泳ぎの突破で遡行してみたいものだ。 

乙女滝を過ぎると、右手より東のナメ沢が落下している。この東のナメ沢上部には300mの大スラブがあり、登攀の対象にもなっているらしい。 所々釜状に侵食されたスラブを行くが、お気楽に歩いていて、滑ってしたたかにお尻を打った。

西のナメ沢を左に見て小一時間で釜ノ沢出合に着く。念のためGPSで現在地を確認。間違いない。 すぐ上には魚留滝が現れる。ここは滝の右岸を、スラブのクラックを拾いブッシュをつかんで登るが、最初の一歩が出ない。ショルダーで相方を先に行かせ、お助け紐で引っ張り上げてもらった。

 この先が、今回遡行のハイライト。浅い釜を持った品のよいナメが続く。その後、少しのゴーロ歩きで両門の滝が現れた。ここは左岸を行く。

 両門の滝を越すとすぐに15m滝が現れる。ここは尾根状になった左岸が登りやすいと感じたが、相方が右岸に踏み跡を発見。こちらを取ったが、沢に降り立つ最後の5mがなんにも手がかりが無い。仕方なくザイルを出して懸垂で降り立った。その後6mの滝をフリーで越すと長い河原歩きとなった。

両門の滝から先は、いたる所にテントサイトの適所があるが、明日の行動を考えて、出きるだけ先へ行く。標高1800m付近、左岸の段丘になった樹林の中にツェルトを張る。キッチンスペースは沢のすぐ側、焚き火の跡がある場所を確保した。

 焚き火はすぐに熾せた。 あたりには焚き木となるものが、ふんだんにある。ウィスキーにワインを飲みながら、夕食の準備をして贅沢な時間を過ごす。落ち葉絨毯上の寝心地の良いテントに入り、午後7時には寝付いた。

 

13日;

翌日は午前6時前に出発。いきなり大きなミスをおかしてしまった。地図上の1900m付近で明瞭な二股があり、ここを右にとるのだが、ここより標高10m手前にも二股がある。それを見落とし、この二股を右にとってしまった。

この沢は、木賊山(とくさやま)の南南西の支尾根に突き上げるもので、途中かなりやばいところを通過した。ルンゼが狭まり、傾斜も増し、浮き石交じりの草付きを、微妙なバランスで越していく。間違っていることは、支尾根に出るまで全然気がつかなかった。 

GPSで現在地を確認する。木賊山手前の、シャクナゲとハイマツの猛烈なジャングルに悪戦苦闘する。どうにか木賊山にたどり着いた。出発から3時間も要した。この時点で、鶏冠谷右又の下降はあきらめた。

 甲武信ヶ岳へは、空身で往復する。霧雨が降っており視界はきかなかった。

 下りは戸渡尾根を降りた。高度差1300mの下りである。1869mのコブから徳ちゃん新道を降りる。従来からのルートはヌク沢沿いに取られていたようだが、いまは荒廃しているらしい。

 天気はすっかり回復して、急な下りを大汗をかきながら、3時間かけて西沢小屋横に降り立った。

ここから駐車場までは、家族連れで賑わう道を行く。途中温泉で汗を流し、渋滞もない中央道を通り帰路についた。

           ↓ GPSデータ