釈迦嶺(標高1175m

日 付   平成17927

目 的   山名に惹かれた藪山に登る

山行者   TK

コースタイム   自宅 6:00  ウソ越駐車地 8:00~8:15  尾根取り付き

      点 9:50  釈迦嶺10:25~10:55  林道合流点 11:25 

駐車地 12:40~13:00  自宅 15:40

山、岳、などが山名に多く使われているが、嶺となると少なく、どのような使い分けでこの字が山名に使わ
れているのか気になっていた山である。

旧徳山の山は難しそうで、中々踏み込めないが、この山なら林道(廃道化している)を利用して山頂近くま
で行けるので登れそうに思える。

工事中のダムから旧徳山に下って行くと朝霧が立ち込めて視界がきかない。

ガスの中、見通しの利かない歩行を強いられるのかとの思いに挫けそうになるが、冠山林道に入り高度を上
げて行くと次第に霧が晴れてきて青空を背景に朝日に映える山々が見えてくる。

冠山林道の分岐から道谷に沿った塚林道を高倉峠方面に向かう。

入り口に福井方面には通り抜けできないとある。

登山口のあるウソ越までは3箇所ばかりの路肩崩壊地と多くの落石を見かけるが、通行の妨げになるほどで
はない。

道谷を詰めた所がウソ越、この場所だけ林道と思えないほど広くなって高倉峠へと続いている。(この先の
道路状況はわからない)

ここから未舗装の2本の林道が南へ続いていて、左手の尾根に付けられた道が釈迦嶺へと向かっている。

歩き易い林道が見えているので、楽勝気分で尾根を回り込むと腰丈ほどの草がお出迎え、朝露をたっぷり含
んだ草に早々とズボンはびしょ濡れ状態、

ここまではまだ良い方で、尾根を乗り換えた先は草薮の中に踏み跡が続き、掻き分けるたびに水滴が飛び散る。

正面の尾根を乗り越す所に小広場、展望があり県境の山、笹ケ峰が見える。尾根を乗り越すと釈迦嶺の南斜面
に入る。

この先、林道の痕跡はあるものの草木、ススキ、笹などに覆われて踏み跡もわかりにくく、掻き分けなければ
進めない状況になる。(まだ、いばらが無いだけ歩き易くはある)

見通しの悪いこの状況、あまり気分が良いとはいえない。

地図上、林道が山頂に一番近づいた所が支尾根の取り付き地点、ここまで目印など見かけなかったが、沢の入
り口に来て初めてテープを見かける。

念のため廃林道の先の様子も見たくてそのまま進むが、踏み跡もなくなり道とは呼べない荒れた状態が先へと
続く。

山側は崖になっていて取り付くのは難しく先ほどのテープの場所まで戻る。

沢の登りは取り付き点の所だけで、直ぐ側に南の支尾根からトラロープが取り付けられている。

ここからは登山道が出来ていて赤テープ、赤ペンキが道案内してくれる。

せっかく用意してきた赤布も出番なし、手間が省けて助かるけれど拍子抜けの気分。

急斜面の直登、木を掴まなければ登れないのだが、掴んでも登るのに苦労する。

しかし、樹林の中の道は藪の林道に比べれば気持ちよく登れる。

両側が切れ落ちた痩せ尾根の登りに変わる。(落ちたら助からないだろうなとの思いが一瞬かすめる)

湿って滑り易い足元に緊張、三点確保で確実に一歩一歩、体を持ち上げる。

尾根が広がり勾配がなだらかになるとピークに出る。

三角点は一つ南のピーク、稜線に沿って付けられた道をたどり、笹の切り開き道を抜けると山頂の小広場に
着く。

笹薮に囲まれた山頂からは木の間越しに金草岳、冠山が眺められる。

南方面は上部の稜線あたりしか見えず、不動山、千回沢山が直ぐ近くに、又、右手に美濃俣丸、三周ケ岳辺り
が見えるはずなのだが、どのピークか同定できなかった。

木に登ればもっと多くの山々が見られるだろうが、そこまでの熱意はない。下山は来た道を戻る。

痩せた支尾根の下りは滑らないように安全を考え、慎重に歩を進める。

林道に降り立ち一安心、帰りの長い林道を掻き分けて行くのも様子がわかっているだけに気楽に歩ける。

駐車地に近くなってから聞き覚えのない動物の鳴き声が近くで聞こえる。

暫く立ち止まり様子を伺う。次第に遠ざかる鳴き声に恐る恐る歩き出す。

最後は少々驚かされたが、何事もなく駐車地に帰り着く。道があるとは言うものの、やはり旧徳山の山は簡単
ではない。

    

 冠山林道から見た冠山     ウソ越林道取り付き点          廃林道からの笹ケ峰      

    

林道より見た釈迦嶺山頂           尾根取り付き点               山頂

   

 山頂より見る金草岳         林道より見る不動、千回沢方面