土蔵(はぜくら)(標高1049,5m

日 付   平成17520

目 的   御池岳近くのマイナーな山に登る

山行者   TK

コースタイム   自宅 5:00 コグルミ谷登山口 6:00~6:15  カタクリ峠

      7:05 鉄塔取り付き点 8:20 土蔵岳 9:30

      T字尾根折り返し地点 10:40 ボタンブチ 12:20~12:45

      御池岳 13:00 カタクリ峠 13:20 コグルミ谷駐車地

      14:00~14:10  自宅 16:00


4月下旬の御池岳ファミリーハイクに参加したとき、休憩中にボタンブチまで足を運び土蔵岳、T字尾根の様子を偵察、行けそうに思えて周回コースを計画する。歩行時間が長くなりそうなので早朝に家を出る。平日でもありコグルミ谷の駐車場に他の車はない。国道を少し歩き登山道に入る。

カタクリ峠までは登山道の様子がわかっているので、新緑の中、小鳥の鳴き声を聞きながら余裕を持って登れる。

峠からは左右に藤原岳、御池岳へと尾根伝いに続いているが、今日のコースは南側の枯れ沢を下り真の谷に合流、そのまま沢(茶屋川源流部)を土蔵岳の取り付き地点まで歩く予定、踏み跡がありこれをたどる。源流部はほとんどが枯れ沢、一部の所で沢水が現れる。なだらかで明るい樹林の中の歩き易い沢を下る。珍しくリスが姿を見せてくれる。左手に白船峠(地図には白瀬峠と記載)の表示板、この先もまだ下る。次第に岩が多くなり沢らしい様相を見せてくる。伏流していた沢水も表面にあらわれ流れだす。先に滝状の所が見えてくる(高さ3mほど)。

水量も少なく降りられなくもないが、左岸を高巻いて通過、途中にエビネが咲いていた。(人が入らない場所だとこのような花も残っているのだと納得、登山道沿いでは見たことがない)次の滝は高巻くしかないが、左岸の尾根上から滝下にロープが付けられているので、このルートをたどる。ロープは使わずに降りるが、残り5mほどのところでなくなっている。トラバースしている踏み跡が見えているので、そちらへ行けと言う事か?

はっきりしないルートを岩、木の根を掴んで登り返し、大きく高巻いて下流に降り立つ。(沢装備があれば懸垂下降で降りられるが、無い場合はかなり危険な通過場所になる)

少し下ると土蔵谷の出合い、君ケ畑への案内板が土蔵谷上流へと向いている。土蔵谷を渡り南側の尾根に続く踏み跡を登る。尾根芯に出ると対岸の鉄塔が2基並んで見えている。取り付き点が間違いない事を確信する。

樹林内に下草が無い分歩き易いが、踏み跡がわかりにくく直登して鉄塔に到着、正面に藤原岳の天狗岩から展望台への稜線が見える。鉄塔巡視路をたどり3番目の鉄塔で土蔵岳への稜線に出る。鉄塔の傍らにヘリポートがある。

稜線上は樹林内で展望はないが足元にイワカガミの群生が続いていて快適な稜線歩きが出来る。

2〜3のピークを越えて土蔵岳、平坦な山頂の南側に切り開きがあり真中に三角点、周囲の木が高く展望はない。

三角点の少し手前に御池岳に続く尾根があり案内板の先にも道が続いている。T字尾根に行く予定なので三角点から西に伸びる尾根に入る。踏み跡はあるが、何の目印も見当たらない。

500mほどで尾根の分岐、北側に向かい最短でT字尾根に乗り換える予定、地図上では崖のマークは無いので簡単に考えていたが、尾根先端は沢へ落ち込む崖で終わっている。少し戻り急斜面を滑らないように注意しながら沢へ降り立つ。対岸は岩混じりの崖に近い急斜面、木を掴めば登れそうなルートがあるのでここをたどる。地図上の標高点967mピーク上に出る。(どちらの尾根上にも踏み後があるぐらいだからどこかで踏み後が続いている可能性もあるが、探している時間も惜しいので多少無理をして登りきったが、歩き易い尾根歩きの方が好きだ)シャクナゲがいっぱい咲いている。このT字尾根をたどり中心部まで行く。一旦下り登り返すが、下るあいだはシャクナゲが続いている。登りになると広葉樹林の気持ちよい尾根が続く。中心部に到着、平坦な樹林が広がり帰る方向がわかりにくいので、目印になるものを探して記憶しておく。ここでの唯一の人工物、T字尾根の表示板を見かける。

左右の張り出し尾根に踏み込めば帰り道がますます遠くなるので、今日はここまでとして引き返す。

967mピークの先の下りで振り返ると岩にへばり付く様にして満開のシャクナゲがいっぱい、岩との取り合わせが素晴らしい。シャクナゲともここでお別れ、御池奥の平へと踏み跡をたどる。山頂平坦地直下は石が多く踏み跡がわかりにくいが高みを目指してひたすら登る。山頂の笹原に出る。背丈は腰ぐらいでほとんど枯れているようで葉がないように見える。道は無さそうなので御池山頂に方向を定めて歩き出す。たまに道らしい所もあるが、直ぐにたどれなくなる。我慢して笹原を歩くうちに笹の切り開き道に出る。たどると奥の平の表示板、ボタンブチも見えている。

丁度、昼頃、眺めの良いボタンブチで食事にする。T字尾根の先にサンヤリ〜天狗堂の稜線、その先に日本コバ、その東に旭山〜岳の稜線、鉄塔が続いているから巡視路もあるだろう。いつか機会があれば縦走してみたい。土蔵岳も見えている。西に目を移せば琵琶湖が大きく広がっている。先ほどのシャクナゲもピンクの花が良く目立っている。

日曜日にはあれほど多くの人で賑わっていたこの場所も、素晴らしい景観も独り占め、贅沢な気分を味わう。

笹原の中の道を御池岳へ、後は下山するのみ、今日の陽射しは強くはないが、暑く、汗でベトベト、帰りの風呂を楽しみに帰路を急ぐ。今まで上石津、藤原辺りには日帰り入浴施設が無かったが、藤原の農業公園に温泉ではないが、風呂が出来て帰りに寄ることが出来るようになった。出来たばかりであまり知られていないのだろう広い浴槽を独り占めで気分よく汗を流す。

   

     

現在は左側が登山口                カタクリ峠              カタクリ峠南側の源流部

       


  
   

    

歩き易い源流部の沢              下る内に沢らしくなる            御池南東部の先端

     

     

      

      

    

    鉄塔から見た藤原岳             鉄塔巡視路             鉄塔横のヘリポート

      

     稜線から見た天狗堂         稜線のイワカガミ              土蔵岳山頂

       

     

     

  T字尾根中心部                岩場のシャクナゲ               T字尾根から見たボタンブチ

      

  

     

      

       ボタンブチ                T字尾根の先の天狗堂、日本コバ      ボタンブチから見た土蔵岳

   

      御池岳方面